2021.10.09
デイサービスのお食事について
こんにちは!ステップ夕凪の平尾(姉)です
今回は、当デイサービスで提供しているお食事についてです。
高齢者の食事と聞いて、『同じじゃないの???』と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし!国立長寿医療研究センターの資料から抜粋引用しますが、高齢者にどの程度かむ力が残っているかをグラフにしたものをご覧ください。
上のグラフのように、年を重ねると嚙む力(咀嚼機能)や飲み込む力(嚥下機能)が徐々に衰える傾向にあります。
また、加齢に加えて脳血管障害や入れ歯など後天的な原因により、片手しか使えない、口が開けにくい、硬いものが噛めないといったご利用者様も多数いらっしゃいます。
そんな時に頼れるのが『介護食』です!
介護食にはいくつかの種類があります。
食べる方の体調や食べる能力に応じて『キザミ食』『軟菜食(ソフト食)』『ミキサー食』『嚥下食』『流動食』等、、、
様々な形態があるので、それぞれの特徴を理解し、場合によってはリハビリの専門職と連携を取りながら提供させて頂いております。
簡単ではありますが、ステップ夕凪で提供されているお食事の一例を紹介いたします。
①普通食
こちらがご自分でスプーンやフォークを使用しながらお食事ができるご利用者様の普通食になります。
普通食とは言うものの、主食(右下)や副菜(上中央)などは、食べやすいように切れ目を入れてあります。
こうしておくと麻痺で左手しか使えない方や、フォークの方でも食べやすいですね!
②一口大の普通食
こちらも同じ普通食にはなりますが、お茶碗からご飯が食べにくかったり、
入れ歯でお肉やお魚が噛み切れない方のために少し小さめにカットしております。
③キザミ食
こちらが、キザミ食になります。
噛む力が低下している、入れ歯(もしくは自分の歯)がない、口が大きく開かない(開口障害)などの方に提供しております。
このキザミ食ですが、一見『噛まずに食べられるから』と導入しがちですが、注意点があります。
・唾液が少ない方
→飲み込むときに唾液が少ないと食べ物がまとまらず、逆にムセやすくなる。
・入れ歯を使っている人
→食べ物が入れ歯と歯茎の間に入りやすくなる。
このような注意点もあるため、ステップ夕凪では、食形態に関して言語聴覚士や歯科衛生士と相談の上、検討・導入しております。
④トロミ食
③のキザミ食とよく似ていますが、こちらはトロミ付きのお食事になっております。
キザミだけでは誤嚥のリスクがあるご利用者様に対して、トロミ剤のあんかけを付けたり、汁物にトロミ剤を混ぜて飲み込みやすくしてあります。
こちらに関しても注意が必要で、
食塊の形成が難しい方は誤嚥しやすい為、お食事の際の姿勢や、介助の仕方などを
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士とともにしっかりと相談の上、提供の検討をしております。
私たちが生きていく上でとても重要である『食』
食事は単にエネルギーを補給するためだけの行為ではありません。
見て、味わって、時には会話を交えながら精神的な満足感が得られる行為であると思います。
特に、高齢になると活動自体にも制限があり、日常生活での楽しみが食事!というご利用者様も少なくないのが現状です。
それだけに、毎日の美味しい食事が生活の刺激になり、日々の楽しみになるように、
スタッフ一同、様々な視点からの支援を日々模索しております。
お食事の事で悩まれている方は、ぜひ遠慮せずにご相談ください