2023.07.31
令和5年7月 夕凪グループ勉強会
令和5年7月夕凪グループ勉強会
「企業コンプライアンスと個人情報保護に関して」
令和5年7月21日(金)
講師:社会保険労務士
常谷 薫 先生
令和5年7月の勉強会では、プライバシー保護・個人情報保護に関して学んだ。
【法令遵守】コンプライアンス
法令:法律に定められる命令・条件・規則。
遵守:規則(ルール)や法律に従い、それを守ること。
【介護保険法と法令遵守】
介護保険制度とは、介護保険制度に基づき運営される社会保障制度である。
介護サービスの内容・業務・記録・報酬体系・施設基準などはすべて介護保険法に記載されている内容を基に実施されている。
【守秘義務】
守秘義務とは:『秘密を守る義務』という言う意味で、一般に良く知られている公務員は職務上知り得た秘密を漏らしてはならない規定が、国家公務員法・地方公務員法それぞれにあり、公務員を辞めた後も同様の守秘義務があるとされている。
秘密とは:一般の人が他人に知られることを欲しない事項、または本人等関係者が他言を禁じた事項をいう。
漏らすとは:他人に話をする、他言を禁止しながら第3者に知らせる、文書にして人目につく状態にするなどの積極的な行為のみならず、秘密にかかる文書を他人が知り得る状態に放置するなどの消極的な行為も含まれる。
【個人情報】
氏名はそれだけで個人を識別できる可能性があるので個人情報となりえる。しかし、①年齢 ②生年月日 ③性別はそれぞれの項目一つだけでは識別できる可能性がないので個人情報にはならない。しかし、それが氏名と共に記載されれば個人情報となる。
【介護事業所における個人情報】
①居宅サービス計画
②サービス提供の記録(通称:ケア記録・介護日誌・業務日誌)
③訪問介護計画・通所介護計画
④苦情の内容等の記録
等が個人情報に当たる。
【要配慮個人情報】
本人の人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪の経歴・犯罪により害を被った事実等、本人に対する不当な差別、偏見、不利益が生じる恐れがあり、取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述が含まれる情報をいう。
【介護事業所における要配慮個人情報】
- 診療記録等
- 介護関係記録に記載された病歴
- 介護の過程で、被介護者の身体状況・病状・治療等について、介護従事者が知り得た診療情報や調剤情報、健康診断の結果等
等が要配慮個人情報に当たる。
【所感】
今回、先生の講義を聞く中で普段からコンプライアンスを意識しながら業務を行っていたが、改めて注意喚起する機会となりました。なんとなく行っている会話の中にも個人情報が含まれている可能性も考えながら、介護業務に従事していかなくてはなりません。
利用者様が安心・安全にご利用することのできる施設づくりに励んでまいりたいと思います。