2019.06.26
失語症と歌
失語症は大脳にある言葉に関する働きを司る言語中枢が損傷を受けたために言葉を使う機能がうまく働かなくなる状態です。
では、失語症の方は歌うことが出来るでしょうか?
アジア夕凪には、左脳梗塞により失語症になった女性利用者様がいます。
意思疎通は出来ますが、日常生活の会話では言葉が出にくい様子が伺えます。
しかし、歌うときは一切そんな様子はありません。
むしろ歌っているときに言葉が詰まって歌えない…なんて場面を一度も見たことがありません。
カラオケに参加する時は、毎回、採点機能をつけて歌い、最高得点は91点!
常に80点台をキープされるカラオケの腕前です!
歌う度に、他の利用者様から、「すごいなー!」「また高得点やな!」など、お褒めの言葉をかけられています。
本来、歌うことと話すことの脳の働きは別です。
「左脳」は、一般に「言語脳」と呼ばれています。言葉を話す言語機能をはじめ、声や音を認識する分野で大きな役割を果たしています。
これに対し、「右脳」は空間認識の機能を担い、視覚的な情報をトータルに把握する。感性的な世界、たとえば絵画や音楽といった芸術の分野を担っています。
この利用者様は、まさにそれを証明されています。
「話す」という機能は困難になっているものの、「歌う」機能は一切低下していません。
歌を唄うことで、言いたい事が言える(発話が実用的になる)可能性は低いかもしれません。
ですが、彼女にとって、アジア夕凪で歌を唄う事は、他者から承認される場であり、自己を表現することが出来る場となっているのではないのでしょうか。
歌う目的はひとりひとり異なります。
音楽が好き!それだけでOKです(^^)✨
アジア夕凪で音楽を楽しみませんか?♬
随時見学を受け付けています。お気軽にお問合せください
アジア夕凪 TEL 087-866-7701