2021.07.29
工程の理解
調理はいろいろな工程や段取りが必要で複雑で難しいIADL(手段的日常生活動作)です。
高次脳機能障害により注意力と言語の理解に障害のある利用者様の調理訓練を紹介します。
いつも昼食はおかずを2.3品作っています。これを同時に調理する時には注意の分配が必要になります。
注意の分配とは「包丁で野菜を切りながら火にかけた鍋を気にする」のように同時に複数のことに注意を向けることです。
今回はこの注意をメインに茄子の田楽を一緒に作りました。
まず茄子を切るところからですが、言葉の指示では形のイメージができず、うまく切る事が出来ません。なので切る見本をいつも用意しています。
茄子の断面に格子状に切り込みを入れます。
色々な角度から切り込みを入れることが出来ました。
この途中で他の料理で使う材料を茹でるお湯を隣に置いた卓上IHで沸かし
「強火にしているから沸騰したら弱火にしてほしい」と伝え茄子の作業を続けてもらいました。
少し気を取られ茄子の切り込みに間違いが出たりもしましたが。沸騰すると弱火にすることが出来ました。
利用者様ごとに目標を決めて一人一人に合わせた調理訓練を行っています。