2019.06.15
患側と健側? 麻痺側と非麻痺側
みなさんこんにちは!
今日のタイトル
片麻痺の方の左右を説明する際に、よく患側、健側という声が聞こえてきますね!
私は、好きじゃありません。健側とは、そもそも健康的な側。筋力が低下していたり、可動域が縮小していたり、痛みがあったりすれば健側とは呼べません。
ですので、ここでは、麻痺側、非麻痺側と呼んで説明していきます!
片麻痺を呈した方の移乗動作について考えてみます!
↑これは、ある片麻痺の方の下肢です。
脚長差があるわけではありません
どちらが麻痺側かわかりますか?
左足が短く見えますが、実は麻痺によって筋緊張が強く、太ももの筋肉が張っていたり股関節が曲がった状態になっています。
うつ伏せにすると股関節が少し浮いているのがわかります。
機能訓練ではまず、関節可動域を拡げるために筋緊張を緩和しストレッチングを行なっていきます!
この訓練がデイサービスでの機能訓練Ⅰです。
それから移乗動作訓練に移ります!
では、左麻痺を呈している方の移乗はどちらからアプローチすればいいんでしょう?
このように非麻痺側を移乗する側に近づけるのがセオリーですね。
しかし…
この方の在宅生活を聞いてみると、夜間はポータブルトイレを使用しています。
ベッド脇に置いておるポータブルトイレに移る際、ベッドからポータブルトイレへは、非麻痺側(右側)から移ります。
ベッドに戻る際は、麻痺側からベッドに移乗しないといけません。
セオリー通りの移乗訓練では、この方に意味がないのです。
なので
麻痺側からの移乗訓練の方が大事なのです。
その為には、麻痺側の足がしっかりと支持できる状態になってないといけません。
麻痺側への荷重を意識して踏み出し練習を覚えてもらいます。
ただ歩く、移るではなく、その方の住宅環境や身体能力を把握し、トレーニングすることが機能訓練Ⅱ、すなわち生活動作訓練に繋がります!
生活の中で困っていることがありましたら、いつでもご相談下さい☆