令和5年10月 夕凪グループ勉強会

令和5年10月夕凪グループ勉強会
「たばこの害・受動喫煙について~禁煙促進~」

 

令和5年10月20日(金)
講師:香川県予防医学協会 禁煙学会理事
森田 純二 先生

令和5年10月の勉強会では、受動喫煙を中心としたタバコの害と禁煙促進に関して学んだ。

【受動喫煙】
喫煙者が自分の肺にタバコの煙を吸い込むことを「一次喫煙」、喫煙者が吐き出した煙やタバコから直接立ちのぼる煙を他者が吸入することを「二次喫煙」という。タバコに含まれているニコチンや化学物質が喫煙者の毛髪や衣類、部屋や自動車のソファやカーペット、カーテンに残留タバコ成分となって付着し、その成分を吸い込んだりして他者が健康被害を受けることを「三次喫煙」と言う。喫煙をする事で、知らぬうちに家族や関わる方全員に健康を損ねるリスクがある事を学んだ。

【喫煙による身体への影響】
・気管などに侵入する異物を絡めて除去する働きがある線毛が消失する事で、肺の浄化機能が低下する。有害な物質がスムーズに排出されないと、肺や気管に汚れがたまる。これらを排出しようとするために、咳や痰が頻繁に出るようになる。
・タバコには様々な有害物質が含まれており、喫煙を続けると有害物質が肺の組織に慢性的な炎症を引き起こす事で肺胞が破壊され、肺気腫を発症する
・喫煙をする時に体内に取り込まれた化学物質により、血管が収縮する作用があらわれる。血管は全身に巡っているので、全ての血管に喫煙の影響がでる。すると血管が収縮することで、血管が詰まって起こる脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まる。

【禁煙外来】
ここ数年、主に処方箋に用いられていたチャンピックスが外国で発がん性物質が確認されたことにより、世界中で使用停止の措置がとられている。またニコチンパッチの品薄などもある。このような禁煙補助剤が無くなる事で禁煙外来が大幅に中止の措置をとる病院が増えている。また、新型コロナウイルスの影響による受診控え等もあった。

今年に入って禁煙補助剤の品薄解消や新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類感染症となったことによる受診控えの解消等もあり、禁煙外来に通う患者が再び増加に転じると思われる。

【所感】
今回の講習で改めて喫煙による身体への危険性、非喫煙者への健康被害について正しく知ることができた。煙の無いところでも家具や衣服、寝具に付着した煙草の有害物質を他者が吸い込む事で起こる三次喫煙にまで考えが及んでおらず、改めて受動喫煙について考える切っ掛けとなった。今後も従業員や利用者様へたばこの害や禁煙についての啓発活動を続けていきたいと思った。

 

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