令和4年8月 夕凪グループ勉強会

令和4年8月夕凪グループ勉強会
「BCP作成の目的を共有しましょう」

令和4年7月15日(金)
講師:幸楽苑 近江 照博先生

BCPとは
大地震の自然災害、感染の蔓延テロ等の事件、大事故、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い時間で復旧させるための方針、体制手順等を示した計画のことを業務継続計画(BCP)と呼ぶ。BCPは令和3年度介護報酬改定において策定が義務付けらており、研修や策定したうえでの訓練及びその実施記録も必要となっている。

自然災害におけるBCPの策定
自然災害におけるBCP策定では、以下6つを基本方針として発生時の行動基準、災害時の連絡体制を決めていく。
1、自分の命も含めて人命の保護を最優先に考える。
2、業務資源の復旧状況に応じて、順次早期に再開を目指していく。
3、平常時から利用者ごとの災害時の課題に向けた対策を行う。
4、余力のある場合には近隣住宅や事業所への協力に当たる。
5、利用者を含めた家族や地域の関係者と平常時からネットワーク体制づくりを行う。
6、災害時には優先順位の高い人から安否確認を行うなど必要な支援を行っていく。
また統括責任者が不在の場合も想定し2人以上代替者を決めておく必要がある。さらに職員の宿泊場所、勤務シフトの検討、復旧作業に向けての各種業者連絡先一覧等を整備しまとめておくことも大切である。

新型コロナウィルス感染発症時におけるBCPの策定
職員の安全確保、利用者様の安全確保、サービスの継続を基本方針とし、BCPの策定を行っていく。平時より、対応フローチャートの作成、感染症対策の徹底、防護服・マスク・手袋消毒液の備蓄、職員間でのBCPの共有及び訓練の実施を行っておく必要がある。
さらに保健所や医療機関への報告や施設内での情報共有をスムーズに行うためにフローチャートを作成することも大切である。
感染が蔓延した場合、特に人員の確保が非常に困難となる為、近隣の施設や同一の法人からの応援体制も確保しておくことが重要となる。また、衛生用品等は暗線状況により消費スピードが激変するため注意を要する。
有事の際のスタッフや物資等の想定はMAXではなく、Minimumでの状況を想定して策定しておかなければ、計画通りに実行に移せなくなる。

所感
入所施設と通所介護施設との違いはあったが、平時からの備えやスタッフ間の連絡網、備蓄の準備がとても大事だと改めて感じた。また、あえてネガティブシンキングを行い、ネガティブ事項を抽出することが実行力のある計画となることも分かった。BCP策定に終わりはなく、問題点を常に意識し、日々改善していくことで会社、家族、利用者を守っていきたいと感じた。

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