料理療法

こんにちはwinkプチ夕凪で今年度の4月から異動してきました、作業療法士の平尾ですlaugh

作業療法士とは?については、かなり説明が熱くなってしまうため、省略とさせていただきますので、日本作業療法士協会のホームページをご参照ください(笑)

プチ夕凪では、ご利用者様と一緒につき1回~2回程度、管理栄養士さんも交えて料理療法を開催しております。

料理療法??調理訓練とは違うの??と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまでも個人的見解ではありますが、『調理』は仕事+楽しみ(献立を立てる→食材を選ぶ→買い物に行く→調理をする→いただきます→おいしかった~)の一連の作業、『料理』はより一般的で身近な存在、趣味や楽しみの要素が調理よりも強いような捉え方ですねwink

※あくまでも、個人的見解ですが…

 

 

と、いうわけで、プチ夕凪で実際に行っているのは感動や楽しみの意味合い方が強い『料理』を取り入れたリハビリになります。認知症のご利用者様に包丁や皮むき、火を使う事をしても大丈夫なの??と思われる方もいらっしゃると思います。

しかし、この『料理』という活動については、20年以上前のグループホームなどでも取り入れられていた程、深~い意味合いを持つ活動なのです。単なるデイサービスのレクリエーションでしょ?と思った、そこのアナタ‼いいえ、違いますcool

作業療法士や管理栄養士、看護師、介護福祉士など、多職種が各分野から意見を出し合って、個々の対象者様一人一人に目標や期待する効果を設定することから始める活動は、もはやチームリハビリテーションなのです‼

少し脱線しましたが、作業療法士としての視点でいえば、まず対象となる方の今までの人となりや趣味、興味がある事、日課や性格、心身状態‥等、評価をします。その評価を活用しながら、目標の設定をします。目標を設定したら、次はその日の料理の難易度や活動項目の分析、役割分担や、注意点の共有…を職員同士で共有して、初めて料理が実施されます。

 

・・・とまあ、難しく考えるのは、私だけで構いません( ´∀` ;)

例え、認知症があったとしても、この様に私たちのような専門知識がある職員がいれば、可能なことが増える、というわけですね☆彡

実際の作業の難易度の細分化、どのご利用者様に、どの工程を依頼して、どの場面で楽しみややりがいを共有するように雰囲気を持っていけるかは…実際にその場にいる作業療法士次第だと思います(作業療法士さん達のハードル上げました、すいません…)

 

アメリカの論文によると、料理療法によって、軽度認知機能障害の時期に低下する3つの認知機能を刺激するという研究結果も出ているそうです。

①計画力…新しいメニューを考えたり、計画する、料理の段取りを組む、など

②注意分割機能…複数の作業、例えば、野菜を炒めつつ、使用済みの調理器具を片づけるなど

③エピソード記憶…冷蔵庫の中にある食材を思い出したり、料理にまつわる経験、男性であれば食材やメニューにまつわる経験を思い出してもらう、など

 

料理療法を通して、自宅ではできない、他の利用者様との『楽しい』『美味しい』といった共有体験や、自宅ではできなかった料理活動が出来たことによる、自信の回復、『自分でやってみたい!』という自発性の向上、個人によっては、夢中になって、普段足が痛くて車椅子の方が、料理中は起立姿勢を保って作業ができるなど、広範囲の効果が期待されます。

『自分が作った』『みんなで完成させた』といった、個人・集団両面からの心理面への良い効果も得やすいと考えられます。

 

 

ここからは、実際に今月実施したメニューを紹介します。

【じゃが芋のイモ餅】

じゃが芋(中)3~4個

片栗粉大さじ2

醬油・みりん・砂糖それぞれ大さじ3

サラダ油適量

 

①ジャガイモの皮をむき、千切りにする。

②①を耐熱皿に入れ、少量の水を入れてふんわりラップをかけて、レンジで500w5分加熱する。※様子を見て取り出す!加熱しすぎると潰せないので要注意!

③火が通ったら、しゃもじ等で熱いうちに潰して片栗粉を混ぜ合わせる。

④小判型に成型して、油を引いたホットプレートで焼く。

⑤焼き目ができたら、裏返す。

⑥火を止めて、調味料を回しかけて完成☆

ご利用者様によると、このイモ餅、昔から慣れ親しんで食べられていたということです。

料理の中で、回想法も取り入れながら会話を進める事も出来る、しかも美味しくいただける一石二鳥にも三鳥にもなりますね☆

ちなみに、今回使用したジャガイモもプチ夕凪の畑で収穫したものです(^^♪

園芸療法については、また次回の機会に…

 

料理療法、是非一度お試しください!

 

 

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