2026.09.18令和8年8月 夕凪グループ勉強会
「法令遵守(コンプライアンス)について」
令和8年8月21日(金)
講師:社会保険労務士
常谷 薫 先生
令和8年7月の勉強会では法令遵守(コンプライアンス)について学びました。
介護事業所における法令遵守(コンプライアンス)とは、単に法律や規則を守ることではなく、介護保険法などの法律に加え行政からの通知やガイドライン、介護職としての倫理観や社会的な常識といったより広い範囲のルールに従って事業を運営すること意味します。
特に介護サービスは利用者様の生命や尊厳に深く関わり、その費用は公費で賄われているため、高いレベルの透明性と倫理観が求めています。
『遵守すべき主要法令』
【個人情報保護法】
個人情報とは生存する個人に関する情報であって、氏名・生年月日・その他の記述等により特定の個人を識別することができるものをいう。
・利用者基本情報、ケアプラン、ケース記録、アセスメントシート、介護サービス計画書、送迎表や利用者の氏名等が書かれたメモ、掲示物の写真、電話の録音内容など福祉施設はほとんどの場面で個人情報を使用してサービスを行われている。その為、利用者から同意を得ずに情報を第三者に提供していないか、個人情報を含む書類を適切に管理しているかなど取扱いには注意が必要。
・要配慮個人情報として、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないように、その取扱いに特に配慮を要するとし、取得する際には原則として本人の事前同意を得る必要がある。
【高齢者虐待防止法】
高齢者への虐待を防止し、権利と利益を守るための法律です。身体的・心理的虐待やネグレクトを禁止し、発見者には通報義務を課している。
・不適切な身体拘束を行ってないか、暴言・無視がないか、虐待防止委員会の設置・研修の実施。
【介護保険法】
事業所の指定基準、人員・設備・運営に関する基準、介護報酬の算定ルール等を定めています。介護事業所では以下のポイントに留意する。
・人員配置基準を満たしているか
・介護報酬の算定・請求は適切か
・運営基準に沿ったサービス提供を行っているか
【労働基準法】
労働時間・休日・賃金(残業代を含む)・有給休暇などについて規定されている。
サービス残業代をさせていないか、休憩時間の確保ができているかなど適切な労働環境が整っていなければ、職員が定着しにくく、人手不足になるリスクが高まります。
『法令違反体制の構築ステップ』
【組織体制の整備】
法令遵守責任者を中心に事業所内のルール作りや、職員が不正やコンプライアンス上の問題を発見した際に、安心して報告・相談できる「内部通報(相談)窓口」の設置。
【規定・マニュアルの作成と周知徹底
「法令遵守規定」や具体的な業務マニュアルで専門用語を避け、何をすべきか(Do)だけではなく、何をしてはいけないか(Don’t)も具体的に示し、誰が読んでも理解できるようにする。
完成したマニュアルは全職員に周知し、いつでも確認できる場所に掲示し周知徹底することが大切。
【コンプライアンス研修の実施】
マニュアルの配布だけでは意識は浸透しにくい為、事例研究やロールプレイング・外部講師の招聘など定期的に行いましょう。
【定期的なセルフチェックと改善】
作って終わりではなく、きちんと機能しているか・刑骸化していないかを定期的に確認し、改善していくためのプロセスが重要である。
《まとめ》
日々、介護事業サービスに携わり法令遵守(コンプライアンス)は常に関わりがあり、介護事業施設が増える中で、利用者様が安心してデイサービスなどに通うためには、職員一人一人が心がけていかなければいけないと感じました。
また居心地がいい職場環境を作ることで人材確保や、事故防止にも繋がるため、改めて今回学んだことを振り返り、改善していくようにしていきたいと思います。
