塗り絵の効果
作業療法士の半田です。
数年前より塗り絵が流行していますがヤング夕凪でも沢山のご利用者様が取り組んでいます。
そこで塗り絵の作業効果についてお話ししたいと思います。
手指は「つかむ・握る・つまむ」など細かい動きをすることができます。脳の前頭葉にある「運動野」という部位が関係しており、手指の様な細かな筋肉を連携させるための運動野は大きく、大腿部などの大きな筋肉を動かすための運動野は小さいのです。
つまり手指を使うことは、脳血流を増大させ、活性化に大きな役割を果たすのです。
また前頭葉には思考や理性にも関係しているため、日常生活を過ごす上での感情のコントロールにも良い影響を及ぼします。
ある脳疾患を既往に持たれているご利用者様は周囲からの刺激に対し、過剰反応され日中イライラされる事がありますが塗り絵に取り組んでいる時は集中され穏やかに過ごす事ができています。完成した作品をフロアに飾ると何度も作品を見て嬉しそうに職員に話してくれるのです。
脳の損傷により感情のコントロールが上手く出来ず他者との交流機会が減少しがちな方も塗り絵という作業を通すことで感情や色を表現し、他者に見てもらい認めてもらう事で「安心や喜び・達成感」に変わります。
ヤング夕凪ではご利用者様それぞれに合った作業や活動の提案・提供を行っていきます。